Kouen’s diary

何か言ってます

思いつきの悪夢、または逃避

 ネットの妖精になりたい。

そう思ったのはいつからだったか。

 たいして、特別な理由も何もない。憧れを追っかけてきたとかそんなキラキラした動機なんてない。人として、というか一般人として生きる自信がないとか、単に興味のある事がそれ以外にないとか、そんなどこにでもある話だ。まぁ、情熱に欠けすぎて何か少しでもデメリットを発見すれば「じゃあいいや」と適当に羅列した夢候補を消し、最終的に「ふつうのひと」になることが夢ですとのたまったようなヤツが、何を今更といった感じではあるけども。

 それでも私はネットの妖精になりたい。そう思ってはいるものの、なるためにやったことは何だったか。

 私は年齢を偽って、変態気質の年上相手にテレクラ紛いのことをやっていたが、あの時はまだそんなこと思ってもいなかった。とりあえずで学生時代に喋り散らかすだけの配信を行いもしたが、アレは単に厨二病を拗らせていただけで、その時もまだ、ネットの妖精さんになりたいとは思っていなかった。

 ではいつだったろうか?結局それすら思い出せない。私はあまりにも怠惰に生きすぎた。好きなように生き、理不尽に死ぬ事。そんな生き方を望むくせに一丁前に夢を見ている。なんと愚かなことか。

 能力が足りないのは当然の話だ。なにせ私は、今まで努力なんてしてこなかった。今からだ。今から頑張る。なんてきっと嘘だ。私はどうせ頑張れない。何故なら頑張ったことなどないのに、頑張り方すらも知らないというのに、今更何をどう頑張るというのか。適当を言うのも大概にしろ。

 そういった弱音は常日頃から出てくるが、これは諦めではない。言ってしまえば、弱音とは自身の弱さを嘆く行為であり、それ故に自身の弱さを自覚することでもある。自分の弱点はどこであろうかと、探ることができるのだ。といっても、弱点を見つけるたびにそれを消化する時間が要る面倒な人間であるために、私は私を停滞させているのだが。

 さて打ちはしたものの、これはどう消化したものか。実はこの文章、打ったのがだいぶん昔であるが故、この文章の大半に一切の中身を感じていなかったりする。話の落とし所が思いつかないから適当に下書きにでも放り込んでおくかと適当に置いていたら、半年ほど経っていた。

 なんとも言えない空気感を生み出したところで、私は次の下書きの消化にでも移ろうと思う。

 ではまた今度。